ニコ会(FICJ)発足にあたって

ごあいさつ

現代は、不安と緊張がひじょうに強い時代です。

本来、人間の生活を便利にするはずの経済システムや効率化
への改善が、いつの間にか自分勝手に動きだし、わたしたち
の腕時計の針をこっそり進めておいては、
「ほら、ぐずぐずするな、急げ急げ」
と、わたしたちの耳にささやいているのです。
こんな生きづらい世の中で生きるくらいなら、いっそ死んで
しまったほうが……。そう考える人もいます。
でも、短絡的な考えは禁物です。

広い世の中には、人間同士の競争関係や緊張関係を排除した、
真に人間的なふれあいのある生活、そういうものこそが人生
のうちでもっとも大切なもので、そういうふれあいのある生
活を実現しようとする人たちがいます。
それが、共同生活体、コミュニティーです。

人の幸福を見てうらやんだり、人の不幸を見て胸をなでおろ
したりするのでなく、人の幸福をともに喜び、人の不幸をい
っしょになって悲しみ、心からなぐさめあう、そんな人間的
なふれあいのある暮らし。
そんなコミュニティーの暮らしを実践し、日々人生を楽しみ、
謳歌している人たちは、たくさんいます。

この世には、コミュニティーという暮らし方、価値観があり、
そういう暮らしを実践している人たちがたくさんいる、とい
うことを多くの人に知ってもらいたい。
わたしたちはそう願って、このサイトを立ち上げました。
わたしたちニコ会(日本コミュニティー親睦会・FICJ)は、人間
らしい暮らしとは何かを考え、いまあるコミュニティーの生活
を応援し、これからコミュニティーを建設しようとする人を応
援します。


2006年12月 ニコ会世話役・ 金原義明



世話役紹介・ 金原義明(きんぱら よしあき)
東京在住。コミュニティー研究家。
ぱぴろう、金(きん)ちゃん、ヨシ、などとも呼ばれています。
著書に『コミュニティー 世界の共同生活体』、
翻訳に『ツイン・オークス・コミュニティー建設記』(キャス
リーン・キンケイド著)など。